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「カントリー」の裏側(1) [┣大空ゆうひ]

ゆうひさんの出演した舞台「カントリー」のメイン感想はこちらです。


さて、今回の公演、セリフのオウム返しが多くて、その中で、話し手と返し手で意味が変わってくる、ズレてくる、というところが面白い舞台だな~と思った。そんな中、ふと気になったことを深掘りしてみた結果の共有をしてみたいと思います。

まずは、第1部。
最初から、コリン(大空ゆうひ)はイライラしている。暗い劇場の中、ぼんやりとした灯りがついたら、真顔で大空ゆうひがハサミを持っている[爆弾]-と、初日からビビった友人がおりました[あせあせ(飛び散る汗)]
(どうやら、この芝居、R席(舞台の上手側)から見ると、ゆうひさんの怖い姿がたくさん拝め、L席(舞台の下手側)から見ると、ゆうひさんの可愛い姿がたくさん拝めるようでした。幸い、私は、すべてのコーナーからゆうひさんを見ることができて、よかったなぁ~と思います。)
「道端で倒れている人を見つけたから連れてきた」とかなんとか言って、リチャード(伊達暁)は、薬物接種中に倒れたレベッカ(南沢奈央)を家に運び込んだらしい。彼女をベッドに運んだ後、とりあえずの処置を終えた体のリチャードは、一心不乱に紙を切っているコリンに声をかける。
そして、灯りを点けたり、水を持ってきたりするものの、灯りは十分で、水は変な味がする、と言われる。
苛立ちながらも、コリンは、彼女が生きているか、彼女をどうにかする何かを処方したのか、などと聞く。
この「彼女をどうにかするなにか」という言葉、普通なら、彼女を助ける、という意味だと思うが、リチャードは、それと対立する用語として「助ける」という単語を選ぶ。これ、第4幕のリチャードのセリフ「置き去りにすればよかった」に繋がる気がする。
「彼女をどうにかするなにか」と聞いて、とっさにリチャードが思ったのは、彼女を亡きものにするなにか、ということだったのではないか…と。

次にコリンは、彼女のバッグがそこになかったか、ということを考える。
見知らぬ女性を拾ったというのなら、当然、その女がなにものか、気になるし、目が覚めた時に荷物がなかったら彼女自身も困るだろう。
しかし、本当はバッグも持ってきていたが、まずいと思って車に隠してきたリチャードは一瞬とぼける。
だから、コリンは、そんな態度を取るリチャードが信じられなくて、言葉を重ねる。
バッグよ、バッグ、パース、とにかくそういうもの…と。
すると、今度は、リチャードが、「パース、普通、そういう言い方はしない」と反応する。
パース。Purse、財布。
でも、イギリスでは、普通、特に男性は、パースなんて言わないそうだ。男性用の財布は、ウォレット(Wallet)限定。
アメリカでは、もう少し意味が広がって、女性がよく用いる、少し大きめの財布状でハンカチ口紅くらいは入れられるもののこともパースと呼ぶ。





こんなやつですね。
だから、もちろん、ここイギリスでは、普通は使わないと言うリチャードの言葉は、合っている。コリンも普通使わない言葉ということには同意している。
しかし、ここでまた、びっくりな事実が。
アメリカのスラングでは、女性器のことをパースと言うのだそうだ。これは、パースの動詞と関係があるのかもしれない。パースは通常、名詞だが他動詞でもあって、巾着のようにすぼめるとかそういう意味なんだとか。…かなり下品なスラングだな[爆弾]
そして、ここで慌ててしまったリチャードは、アメリカ人のレベッカ相手に、この言葉を頻発していたに違いない。

彼女の身を案じながら、コリンが「彼女を愛している人がいるはすでしょ」と言うセリフにも引っ掛かるリチャード。
ここまで来ると、嘘がつけないひとなのかも?とさえ思ってしまう。
コリンは、今日の午後、モリスに会った話をする。
モリスは、コリンを見てヴァージル(古代ローマの詩人、ウェルギリウスのこと)の詩を思い出したと言ったらしい。蜂の出てくる詩。
おそらく「農耕詩」に出てくる死滅したミツバチを再生したアリスタエウスのエピソードだと思われる。
度重なる川の氾濫によって、ミツバチが死滅してしまった時、アリスタエウスは、雄の牛の死骸からミツバチを再生したという。コリンをアリスタエウスになぞらえるとすれば、彼女は何の死骸から何を再生するのだろうか。

そして、ついにコリンはリチャードに聞く。
「彼女が男なら、それでも、彼女を助けた?」と。
そして、唐突に「キスして」と言う。が、リチャードの返事は「キスしたくない」。
いや、これ、変でしょ。それ、おかしいでしょ。いや、してたら、ファンは大騒ぎになったかもしれないけど、そういう問題じゃない。
「キスしたくない」なんてセリフが出てくる芝居…コリン、リチャードから拒否られました!(かなりの衝撃)
言い訳として「(自分が)きれいじゃない」と彼は言う。
このセリフも第5部でリフレインされ、そうきたか、と思った。
なので、「キスして」「キスしたくない」にはもっと深い意味を感じたい、と思う。
そして、自らを「きれいじゃない」と言ったリチャードは、シャワーを浴びることになるのだが…

シャワーを浴びてなお「キスしたくない」とおっしゃいましたよ。この人[爆弾]
「子どもたちが起きてしまう」
「起きないわ」というコリンに賛成。
そして、リチャードがシャワーを浴びている間、眠っているレベッカの腕から外した金の腕時計を飽かず眺めているコリン。これも怖い。
それを無理やり奪い取ろうとするリチャード。
キスすれば簡単に奪い取れるのにね。
でも、そうではない。
時計を持ったまま、コリンはリチャードに聞く。
あの人の腕を見た?じゃあ、足は?あの人の身体を見た?すべて、リチャードは否定する。彼は医者で、レベッカは昏睡している。見ていないというのは、とても変なことなのだが、彼は否定する。
その否定は、彼自身のやましさからなのか、肯定すると、事実がバレなくても面倒なことになるのか…

ここでモリスからの電話。
妻から問い詰められている最中に、自分の業務不履行による事故を電話の相手から責められ、さらに妻は、自分が隠していたバッグを彼の前に持ってくる。もう、大ピンチの場面。
バッグを見つけたコリンは、電話中のリチャードを構わずに責め立てる。
一方、電話の向こうでもモリスがリチャードを責めているらしい。
右の耳と左の耳から違う非難を浴びせられたリチャードが全身をねじ曲がらせて、電話のコードを巻きつけてしまうのが、笑わせる。
何故、リチャードが、バッグの存在をコリンに見せなかったか、一目瞭然。レベッカのバッグの中は注射針で溢れていたからだ。もちろん、それは後ろめたさのなせるわざだが、ここでかくしたことが、コリンの疑惑を強めることになる。だって、最初からコリンはレベッカが薬の摂取によって昏睡したことがわかっていたから。それを偶然拾ったのか、接種の現場にいたのか、そこがコリンにとって重要なのだ。
隠したことで、彼女の摂取に責任があることがハッキリしたわけで、本当にこれはまずい。
ここで、一家が突然田舎暮らしを始めた本当の理由が明らかになる。医師でありながら、鎮痛剤を服用し、それを不必要な患者にも与えていたのだ。
(ケシを原料とする鎮痛剤は、麻薬と同じ効果があり、マイケル・ジャクソンやプリンスの死因も鎮痛剤の過剰摂取と言われている。)
そして相手が若い女なら、その見返りは…

しかし…「説明して、はいっ」って言って仁王立ちするゆうひさん、怖かったな。
饒舌なリチャードは、電話相手のモリスのことも巧みにごまかそうとしている。彼に、自分に有利な証言をさせようと、うそをつく必要はないと言いつつ、でもやっぱりそうさせようとしている。
主観的な事実、と言う言葉を、つい最近知ったが、まさに彼はそれを相手にも押し付ける。
でも、饒舌なリチャードの不意の一言を、コリンはちゃんと拾う。
「裏道」
彼は裏道を走っていた。なぜ。それこそが、偶然、レベッカを拾ったんじゃない証拠。

そんなこんなで言い争う二人。再び電話。モリスから往診の依頼。
不安を感じるコリンを置いて、リチャードは出て行く。

リチャードの不在中に目を覚ましたレベッカ。
二人の女が顔を合わせたら、そりゃ、すべてが白日のもとにさらされる。真夜中だけど。
ここで目を覚ましたばかり、多少混乱しているレベッカが語った言葉が、第5部でコリンによって繰り返される。
水が飲みたいと言うレベッカに対して、行き先を教えないコリンも怖い。
水の位置は、舞台を下手側に下りて直進、角を曲がった、いわゆるゼロ番の位置にある。が、設定としては、舞台下手の奥なんだろうと思う。

「夜中に起きてきてすぐほしがるなんて」というレベッカのセリフは、イミシンだが、コリンはスルーする。
身体に悪いものをどうしてほしがるんだろう…というところで、タバコの煙をふーっと吐き出してから、「セックス」と言ったのが、とても色っぽかった。
そもそも、レベッカとコリンは真逆のキャラなんじゃないだろうか。
コリンが毛嫌いするモリスに興味津々なレベッカ。ラテン語を話すから、らしいが。
それで、彼女が勉強をしている、と聞いて、即座にラテン語の勉強、と思うコリン。もちろんラテン語は手段であって目的ではない。そんなコリンをばかにしたようにレベッカは見ている。
誰だって歴史に興味があるでしょ?と聞くレベッカに、「歴史には興味ない」と答えるコリン。
私たちは歴史に興味はない、私たちは生きるためにここに来たの。と必死になるコリン。突然の「私たち」登場。IじゃなくてWeになったらしい。
レベッカは、「歴史に興味がないって、無知ってこと?」と揶揄するが、そうじゃない。コリンは、過去(歴史)から逃げてきたのだ。じゃなくて、リチャードとコリンは。

そして、第4部。戻ってきたリチャードと残ったレベッカの会話で、「コリンが夜中に起きると部屋の中を早足で歩きまわる」ということが語られる。
これ、第5部に繋がるコリンのキャラクターの重要な一部な気がするので、重要。
さて、リチャードの思惑としては、ここは、寝ている(と彼は信じている)コリンに気づかれないように、レベッカを帰し、なにごともなかった体で、二重生活を続けて行きたい、という肚だったと思う。レベッカの離反については、今日のおしおきが功を奏して、解決したと思っていて。
女中にする[exclamation&question]みたいなセリフのところで思ったのは、「反対語」を語るのが好きなんだな、レベッカは、ということ。
でも、リチャードみたいな男の嘘を見破るには、上手い手かもしれない。
反対語を言わせることで、明確になるってあるから。やっぱり頭のよい子なのね、コリンの目利き通り。
さて、シャワーを浴びたいと言い張るレベッカに、リチャードは困っている。
シャワーの音がすることにまで、謝りながら、どうにかそれを思いとどまらせようとする。なぜなら、シャワーを浴びる、つまり浴室に行くには、子ども部屋を通過する必要があるから。
そのことを言うにもリチャードは、とても、勇気を振り絞っている。
なんだ、この、勇気は?
レベッカにそれを言うことで、彼女の気持ちが萎えるとでも思っているのか。それとも、「妻とは形だけの夫婦で、もう何年もそういうことはない」とか言っちゃってる人?
まあ、こういう時、男性は、とてもデリケートになるものなのかも。
レベッカは、リチャードと恋人手繋ぎをしながら、彼の往診の話を聞く。どうやら、急な出産の立会だったらしい。田舎の医者はなんでもできないとつとまらないのね。そうしながら、小さなハサミで彼の掌をえぐる。そうして、その血を吸う。これは、第1部で、コリンが自分の指をハサミで切って、自分で血を吸ったのと対になっている。
掌を吸ったために、顔に血のついたレベッカを見て、明らかにその気になったリチャード。
迫るリチャード、でも、レベッカは、身を翻す。
強くて頭が良くて論理的なレベッカの揺らぎが見えるシーンだ。
レベッカの強暴な行為により、そして、その後目的が果たせなかったこともあって、リチャードの怒りは、沸点に近くなる。
そして、とうとう、「あの人、謝りたいって言ったわ」と、レベッカは、コリンに会ったことを告げるのだ。
「騙してたのね、彼女、美しかったわ」と。
この時、レベッカが、「電気消す」みたいなことを言いかけて、さらに絶望していたのも、気になる。
それって、リチャードがコリンのことを、「彼女は美しくもないし、若くもない。だから、彼女とは電気を消して、夫婦生活をしていた」みたいなことを語っていたということなのかな。
でもコリンは美しかった。
なら、電気を消す理由は別にある。おそらくは、コリンがそれを希望するのだろう。
つまり、コリンは、セックスに一切のプレイを望まない。電気を消して、服を脱がないで、みたいな。
ああ、自分は美しいコリンに美しいまま妻でいてもらうための、道具にすぎないんだ、彼がコリンの前で、紳士のようにふるまうために、彼の欲望のはけ口になっているんだ、そんなふうにレベッカは思ったんじゃないだろうか。

第5部は、これまで積みあがってきた物語のイメージが一変するので、ここで切ります。


(走り書きみたいな内容ですみません。後日、もう少し整理するかも…です。)


2017-07-20 23:22  nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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「カントリー」観劇 [┣大空ゆうひ]

ゴーチ・ブラザーズ プロデュース
「カントリー」


作:マーティン・クリンプ
翻訳:高田曜子
演出:マーク・ローゼンブラッド


美術:長田佳代子
照明:浜崎亮
音響:加藤温
映像:松澤延拓
衣裳:ゴウダアツコ
ヘアメイク:西川直子
通訳:時田曜子
演出助手:平戸麻衣
舞台監督:足立充章


7月12日~17日という短い期間に東京のみで上演された舞台「カントリー」、イギリス演劇らしい観れば観るほどモヤモヤしてくる作品に、すっかり脳内を支配された一週間でした。
今回は、ちょっと書き方を変えて、物語を簡潔に記載して、出演者感想を書き、その後、別記事にて、ぐだぐだあれこれ蘊蓄含めて書いてみようかな…と思います。どうぞ、最後までお付き合いくださいませ。

イギリスの田舎。ローマ帝国時代の遺跡(石壁)があるような場所に、穀物倉庫を改装した家がある。住んでいるのは、医師のリチャードと、その妻コリンとその子どもたち(推定で男子5歳、女子2歳足らず。ただし舞台に登場はしない)。
リチャードは、かつて都会(特定はされていない)で、医者をしていたが、そこで明るみにはされなかったものの、大きな違法行為をしており、逃げるようにこの田舎にやってきた。田舎では、前からこの土地で医師をしているモリスと連携して村の人々の医療に携わっているらしい。
とはいえ、まだ、この地に来て日は浅い。
ある晩、リチャードは、一人の若い女を家に連れてきた。彼女は昏睡していた。

その日の深夜から芝居は始まる。
第1部がMIDNIGHTと書かれていたので、12時頃、第2部がその数分後、第3部が午前3時、第4部が午前4時20分…だったかな[exclamation&question]で、第5部がそれから2ヶ月後の朝となっている。
芝居の登場人物は3人。コリン(大空ゆうひ)とリチャード(伊達暁)とレベッカ(南沢奈央)。
レベッカというのは、リチャードが連れてきた昏睡状態の女の名前。けれど、三人が一同に会することはなく、どの場面も二人芝居になっているというのがこの作品の特徴。
舞台は、正方形。ただし、役者は舞台下のぐるりとした空間も演技スペースとして使う。三方に観客が座る。本当は四方に置きたかったのかもしれないが、プロジェクターを使う関係上三方になっているのかな、と思った。
というのも、この舞台はプロレスのリング構造だからだ。(場外乱闘があるので、プロレス的には、リングの下も戦闘エリアである。)だから、なのか、時間の経過があるにもかかわらず、登場人物は、まるでタッチしたかのように、入れ替わりでステージに登場する。

第1部と第2部は、コリンとリチャードの場面。
リチャードが連れてきた女について、コリンが不審を表明する。リチャードが車に乗っていると、道に女が倒れていた。リチャードは彼女を家に連れ帰ってベッドに寝かせた。彼女は生きているのか、治療をしなくて大丈夫なのか、彼女のバッグはどこにあるのか、そもそも、若い女の子でなかったら、リチャードは彼女をここに連れてきただろうか…コリンの疑問は広がる。
リチャードがシャワーを浴びている間、コリンは、女の腕から腕時計を外し、それを眺めている。キスしてほしいと迫るコリンと拒絶するリチャードの間に緊張が走った時、モリスから電話が入る。今日、リチャードが訪問するはずだった家で老人が亡くなったという。一方、コリンは、リチャードの車から女のバッグを発見する。中には注射器が。ここでコリンのストレスは頂点に達し、一方、リチャードも次々に露見する事態に冷静ではいられなくなる。
再び電話。モリスの依頼で真夜中の往診に出掛けるリチャード。あの人が起きたら…と不安になるコリンを宥めて出発する。
第3部は、コリンとレベッカの場面。
レベッカが目覚め、居間にやってくる。まだ薬が残っているのか、木々の緑が…みたいなわけのわからないことをテンション高くしゃべっている。
レベッカは、水が飲みたいと言い、灰皿がほしいと言う。コリンは仕方なく水のありかを教え、灰皿になるようなものはない、と拒絶する。レベッカは腕時計がどこかを聞き、自分のバッグの中身がぶちまけられていることを不安に感じる。コリンは仁王立ちだ。
女二人の対決は、コリンに、リチャードのついた嘘を突きつける。レベッカは、リチャードの愛人であり、彼はレベッカを追ってこの“カントリー”への移住を決意したのだ。そして、さっきは、車の中でリチャードに殺されかけたと。
その事実は、たまたまゲームにようにリチャードの車に乗り込んだ若い女の子…というコリンの想像を裏切るもので、彼女の心を打ち砕くに十分なものだった。
第4部はレベッカとリチャードの場面。
レベッカは、往診から戻ったリチャードに、目が覚めたら一人だったと嘘をつく。
リチャードは穏便にレベッカをここから連れ出せば、すべて丸く収まるとまだ信じている。それを利用して、レベッカはリチャードをいたぶる。シャワーを浴びたいと訴えたり。リチャードが言いにくそうに、シャワーは子ども部屋を通らないといけない、と言うと、レイアウトが変だとまで言い出す。そして、子どもたちの寝顔が見たいとも言い出す。
子どもたちに向けて話すのだと言い張るおとぎ話は、彼女の告白だった。どんな風に彼女が薬物を処方してもらったか、そのために払った代償はなんだったのか。
そして、医師としてリチャードは既に法を犯していることが語られる。
ついに、リチャードの中の最悪な感情が吐露される。あのまま、置いて来ればよかった=死んでしまえばよかったのに、と。
そこで、レベッカは最後の一矢を放つ。あの人、子どもたちを連れて、出て行ったわ、と。
あんなに綺麗な人だったなんて、あなたの言葉は、すべて嘘だったのね、と。
第5部の前に、レベッカは去り、リチャードが次の場面の準備を一人で行う。
スタッフによる転換を行わず、リチャード一人が行うことにより、時間の経過、その間、リチャードが関係修復に奔走したのだろう…ということが観客にもわかる。
再び、コリンとリチャードの場面。
コリンの誕生日の朝。子どもたちは、ゆうべから、夫婦の友人であるソフィーの家に泊まっている。夫婦二人きりで過ごした翌朝。朝食はリチャードが用意している。コリンはパジャマのまま、髪も梳かさずに登場。その手には、バースデーカードが数枚。どうやら、リチャードがプロデュースしたコリンのバースデーという設定らしい。
最後の仕上げに、リチャードが背景の幕を開く。いっぱいに広がる田舎の景色。こんな風に夜と昼を明確に表現してくれる舞台は初めてだ。
二人の会話。ソフィーからの電話。そしてコリンが昨夜、一人になった時に出掛けたドライブの話。第1部から第4部に出てきた会話を繰り返すことによる効果は絶大で、色々と想像が広がる。
想像は広がるが、結末をポンと提示することのないエンディング。いつまでも余韻の続く舞台だった。

セリフの力の大きさ。セリフに語られないものを想像することの楽しさ、奥深さ。そして、十人十色の感想。
そのすべてが面白い[わーい(嬉しい顔)]
短い公演だし、キャパもそんなに大きくないから、普通なら、たくさんの観劇仲間の声を聞くことはできない。
でも、幸い、私はゆうひさんのファンだから、ファン仲間で色々話すことができた。
ゆうひさんが、出てくれたおかげで、こういうお芝居を楽しめて、幸せな初夏でした。

では、出演者感想。ゆうひさんのは、別途語ります。
リチャード役の伊達暁さん。
阿佐ヶ谷スパイダースの俳優さん。今回制作のゴーチ・ブラザーズという組織は、阿佐ヶ谷スパイダースのメンバーの所属事務所でもあり、企画集団でもあるので、まあそんな関係での出演かと思われる。
ってか、リチャードありきの企画か[ひらめき]というくらい、素晴らしかった。
ほわん、とした、観客に意味の解釈を丸投げしたようなセリフと、相手を説得しようとあらゆるテクニックを繰り出してパワフルに言いたてるセリフ差…お芝居を見ていて楽しいと思える時間。
セリフのない部分の芝居も、すべてが、リチャードを見事に表現していたと思います。
また、この人のお芝居が見たい、そう思える俳優さんに出会いました。

レベッカ役の南沢奈央さん。
前回、彼女の舞台を観たのは、「赤い城 黒い砂」(原作=「二人の貴公子」)。なんと、それが初舞台だったとか。主演だった中村獅童さんが闘病中、影の主役だった中嶋しゅうさんが亡くなられた今、再び、彼女を観る巡り合わせを感じる。あの時は、牢番の娘の役で、(宝塚版では蘭乃はなちゃんが抜擢された役ね)健気な娘役だったけど、大人になったのね…としみじみ[黒ハート]
まあ、コリン役の人は、その間に、トップになって、そして、性転換もしてるから、それだけに時間が流れたということで。
気丈だけど、たぶん一番の犠牲者。殺されちゃってないことを祈ります。
(そういう感想の人が多かった…[あせあせ(飛び散る汗)]
彼女が語る「おとぎ話」の痛々しさ、その迫力に毎回やられてました。また共演してほしいなぁ[ハートたち(複数ハート)]


気になっていろいろ調べているので、蘊蓄シリーズの方が長くなりそうです。そちらもお楽しみに。


2017-07-18 23:55  nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(1) 
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早すぎる千秋楽 [┣大空ゆうひ]

「カントリー」、終わってしまいました。

もっともっと、謎を解きたかった。もっともっと見つめていたかった。


こんな気持になれて幸せな公演でした。


カントリー7.jpg


千秋楽の出のイメージです。


さあ、次は、シャンソンですね。


2017-07-17 23:16  nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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「カントリー」初日 [┣大空ゆうひ]

本日、7月12日から7月17日までの短い公演ですが、なかなかイギリス演劇らしい、面白い心理劇です。
ゆうひさんを敵に回したら恐ろしい…それに挑む二人の役者たちに乾杯[バー]

そして、もちろん、またまた新境地のゆうひさんにも、乾杯[ビール]


2017-07-12 23:10  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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更新情報 [┣ブログ]

先月観劇した「屠殺人 ブッチャー」の感想をアップしました。こちらです。


2017-07-10 23:00  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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組替え! [┣宝塚人事]

組替えについて


2017/07/07


このたび、下記の通り組替えが決定いたしましたので、お知らせいたします。   


花組
芹香 斗亜・・・2017年10月30日付で宙組へ組替え
※異動後に最初に出演する公演は未定です。


朝月 希和・・・2017年8月28日付で雪組へ組替え
※2017年11月10日からの雪組宝塚大劇場公演『ひかりふる路(みち) 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜』『SUPER VOYAGER!』から雪組生として出演いたします。   


雪組
桜庭 舞・・・2018年2月12日付で星組へ組替え
※2018年4月27日からの星組宝塚大劇場公演(演目未定)から星組生として出演いたします。   


星組
綾 凰華・・・2017年8月7日付で雪組へ組替え
※2017年11月10日からの雪組宝塚大劇場公演『ひかりふる路(みち) 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜』『SUPER VOYAGER!』から雪組生として出演いたします。


天彩 峰里・・・2017年12月25日付で宙組へ組替え
※2018年3月16日からの宙組宝塚大劇場公演(演目未定)から宙組生として出演いたします。   


宙組
華雪 りら・・・2017年11月20日付で星組へ組替え
※異動後に最初に出演する公演は未定です。


若手有望格の小規模な異動にも、色々と思うところはありますが…なんといっても、ここで重要なのは、花組2番手芹香斗亜の組替え。   


でも、2番手⇒2番手の異動って、本人的には、メリットないですよね。大変なだけで。
一番ありそうなパターンとしては、長期トップの下⇒退団決まっているトップの下みたいな形で、早く就任させるという…これなら、本人にもメリットがある。 
でも、今回は、トップ4年目に入った明日海の下から、これからトップに就任する真風の下になるわけで、これって、どう考えても就任延びるパターンですよね。 現状、明日海の下より、真風の下の方が早く就任できる、とは考えにくいから。
とすれば、真風の下の方が、まだ早く就任できる事情が、この先明らかになる、ということかもしれない。 つまり、少しも早くトップにしなければならない人材が、明日海の下に入ってくる、もしくは、明日海の後任になることが決まった、とか。


おっと…さすがにみりおくんの退団が決まったわけでもないのに、不謹慎ですね…


とにかく、この先の人事からも目が離せない、というところでしょうか。


2017-07-08 23:57  nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
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宙組 次期トップコンビ決定! [┣宝塚情報]

宙組 次期トップスター、トップ娘役について


2017/07/07


この度、宙組 次期トップスター真風 涼帆次期トップ娘役星風 まどかが決定しましたのでお知らせいたします。
なお、真風 涼帆、星風 まどかの新トップコンビとしてのお披露目公演は、2018年1月12日に初日を迎える宙組東京国際フォーラム ホールC公演(演目未定)となります。


なんというか…うらら様の退団発表を待っての発表という感じですね。
先に発表したら、「じゃ、うらら様は[exclamation&question]」ということになっちゃいますからね。


…と、ちょっとだけおめでたい話に水を差してしまいましたが、トップ就任、おめでとうございます[黒ハート]


まだ、ちょっと、どんなトップコンビになるのか、想像できませんが、お披露目、楽しみにしています[黒ハート]


2017-07-07 23:57  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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宙組退団者発表 [┣宝塚人事]

宙組 退団者のお知らせ


2017/07/06


下記の生徒の退団発表がありましたのでお知らせいたします。   


宙組 朝夏 まなと -すでに発表済-


       瀬音 リサ


       彩花 まり


       涼華 まや


       伶美 うらら


                                      2017年11月19日(宙組 東京宝塚劇場公演千秋楽)付で退団


       奏音 雅


                                      2017年7月6日付で退団


可愛い娘役さんたちが一気に退団するのね…というか…95期娘役、全員なのかっ[あせあせ(飛び散る汗)]


スポーツ新聞などで、美貌の娘役、伶美うらら退団と紹介されているのを見ると、やはり、美しいは正義なんだなぁ~と思います。
せめて、あと少し歌えたら…と悔やまれる…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]


ありさちゃん、しーちゃん、まやちゃん…と活躍の目覚ましい生徒さんも…[もうやだ~(悲しい顔)]


どうか、最後のステージにたくさん活躍する場面がありますように。


そして、集合日退団は切ない…まだ、大階段降りられない学年なんだっけ…それにしても…ねぇ[爆弾]


2017-07-06 23:50  nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
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