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東京宝塚劇場雪組新人公演(私立探偵 ケイレブ・ハント)ミニ感想 [┣宝塚観劇]

今回の作品は、正塚先生らしいオリジナル・ミュージカル、「私立探偵 ケイレブ・ハント」。

新人公演の担当は、樫畑亜依子先生。

この芝居は本当に難しいと思う。
典型的な正塚芝居であり、ほぼ当て書きの芝居だ。他の役者、しかも新公学年の若手の手に負えるものではない。そこに果敢に挑戦した研7以下の生徒たちに、まずは大きな拍手を送りたい。
演出、正塚先生自身がやるかと思っていたので、大劇場デビュー前の樫畑先生に任せたのは、意外だった。
主演は、研6の永久輝せあと、研5の星南のぞみ「ルパン三世」でも一度組んでいるが、恋人同士という役は初めて。
その他、ケイレブ(永久輝)の事務所仲間のジム(本役=望海風斗)に研7の真地佑果、カズノ(本役=彩風咲奈)に研2の縣千。ケイレブの前に立ちはだかるマクシミリアン(本役=月城かなと)に、研7橘幸、その愛人で殺害されてしまうアデル(本役=沙月愛奈)に研5の有沙瞳、その親友ハリエット(本役=星乃あんり)に研7の妃華ゆきの、ケイレブの元戦友、ナイジェル(本役=香綾しずる)に研6の叶ゆうり。また、ケイレブと共に捜査に当たる刑事ホレイショー(本役=彩凪翔)に研4の諏訪さきライアン(本役=永久輝せあ)に研3の星加梨杏、ジムの恋人、レイラ(本役=星南のぞみ)に、研4の彩みちる、クラブ歌手のポーリーン(本役=有沙瞳)に研3の羽織夕夏を配した。
96期生の卒業公演ということもあって、その配慮をした上で、若手も積極的に起用している、バランス重視の配役と感じた。それもあって、上手い人はとことん上手く、下手な人はとことん下手だな、と感じる新公だった。正塚作品って難しいのよね[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]

では、出演者別感想。
永久輝せあ(ケイレブ・ハント)…こうして他人が演じているのを観て、あらためて、早霧せいなへの当て書きなんだなーと、思った。ケイレブは、私立探偵としての仕事の中で、偶然知ってしまった他人の不幸や、ふとした疑惑をそのままにしておけない。真相究明したところで、収入になるかどうかわからないものに拘ってしまう性格。それは、彼自身の優しさに端を発している。…ということが、特に無理なく説得力を持つ早霧に対して、かなりエネルギーを乗せて芝居をしないと、その域に辿りつけない永久輝の対比は面白かった。
黙っているとクールでかっこいい探偵、でも、キャパを超えるほどの色々なことが一気に押し寄せてくると、処理しきれずにうわ~っとなる。その「うわ~っ」となった感情が、早霧の熱さゆえの感情の爆発と、なんか似ている…てか、帳尻合ってる。永久輝のそれは、少々ガキっぽいのかもしれないが、正塚先生の描く「男の可愛さ」のひとつに、こういうのもあるよなーと思える。
芝居・歌ともに、100点ではない新公だったが、ここで見つけた課題について考えることが、次への飛躍につながるだろうし、100点じゃない今だからこその魅力がちゃんと出ていたのは、さすがスターだなと思った。

星南のぞみ(イヴォンヌ)…演技力に長けているタイプではないが、本役のレイラは可愛く演じていたので、それなりにできるだろうと思っていたのだが、間が悪過ぎて…[爆弾][爆弾][爆弾]あらためて、正塚芝居における“間”の重要性について考えるよい機会になったかも。
本役であるレイラの魅力は空気の読めないところ…つまり間が悪いことが、ひとつ魅力にもなってたんだなーと。さすが当て書き[exclamation]真逆のイヴォンヌは難しいよなー。今さらながら、いっこいっこの短い台詞の重要性と、それを感じさせずにストレスなく演じている本役の咲妃みゆの神演技に茫然となる。
会話劇なので、永久輝が乗りきれてないと感じたのは、星南に流れを分断されてしまったことも大きかったのかも[exclamation&question]と感じた。
衣装は、どれもギリギリ似合っていたが、メイクアップが少々地味だったかも。星南の可愛さがメイクダウンしてしまったような印象を受けた。

真地佑果(ジム・クリード)…くっきりとした顔立ちと、明晰な台詞の真地くんが真ん中の役を演じたらどうなるかなーという興味があったので、今回、2番手役を演じてくれたのは、とても嬉しかった。
ジムという役は、色々調整したり突っ込んだりする役なので、言語明瞭な真地を入れたメリットは大きかった。その上で、明瞭過ぎるとなんかもにょる自分がいた。(言語明瞭に慣れてない[爆弾]
長身と顔立ちと台詞術…真ん中付近にくると、どうも目立ち過ぎる感…長身が目立たない組に行った方が、活躍の場が広がるのでは?という気がしてしまったが、どうだろうか。もしかしたら、事務所メンバー三人の食い合わせが悪いだけかもしれない。この三人だと、おせっかい焼いて継続捜査しちゃうのは、処理能力に余裕のあるジムだという気がしちゃうのよね。

縣千(カズノ)…本公演では、いささか悪目立ちしているだが、カズノ役は、嵌まっていた。まだ研2なのに、銀橋を渡る後ろ姿は出来上がっている。男役としての足運びになっているのだ。見た目もすっきりと、いい感じ。少なくとも本役のトレヴァーより、スタイルが良く見えた。
三人でいることで、心強かった部分はあると思うが、このレベルまでできるのなら、早めに真ん中を経験させてみても面白いかもしれない[ぴかぴか(新しい)]

真條まから(エリアス・ソリアーノ)…最後の新公となる真條は、事件の発端となる夫婦の夫役を演じた。本役の鳳翔大とはまた違った、実直な、娘の身を案じる父親像を作っていた。
もう、どうして退めちゃうの~[exclamation&question]

叶ゆうり(ナイジェル)…いやいや、似合うわ。孤高のスナイパー[ひらめき]本役の香綾しずるが作り抜いたキャラクターを、立ってるだけでだいたい表現してしまうあたり、いやいや、男役としての資質はすごいものがあるなーと、感心。
芝居心も持ち合わせているし、今後も楽しみ[ぴかぴか(新しい)]

諏訪さき(ホレイショ―)…ああ、ここにいたのか[exclamation]警察チームと探偵チームの要となる存在を堅実に見せてくれた。

橘幸(マクシミリアン)…一人で悪を背負う大役は、最上級生のに。本役とは全く違う役作りで、憎々し気な悪役を演じ切った[ぴかぴか(新しい)]
終演後の挨拶も大変立派で…いささか立派すぎるきらいがあったのは否めない…かな。
最後の新公なのはわかっているけど…みんな、ひとこちゃんの挨拶を待っているんだってのは、気づいてたかな[exclamation&question]残酷なようだけど、そういうことも飲み込んで、客席のニーズをつかむことも、タカラジェンヌの資質なんだと思うよ[爆弾]

有沙瞳(アデル)…マクシミリアンの愛人で、冒頭に事故死する女優。回想シーンにも登場し、そこで演技力が試される役だが、余裕で乗り切った。星組でも、きっと飛躍してくれるに違いない、と確信した。

彩みちる(レイラ)…本役の星南は、間の悪さを当て書きされているような雰囲気だったが、は演技力で間の悪さを作り出している。
それゆえのイタさも、可愛さも、すべて計算しているのか、あるいは、北島マヤなのか…素晴らしかったです[ぴかぴか(新しい)]
で、ティーナが観てみたいな[黒ハート]

その他、縣の演じたトレヴァーに入った研1の彩海せらが、スタイル抜群で、場を壊さないいい芝居をしていて、注目してしまった。

“今日は何の日”
【12月8日】
日本軍がハワイ・オアフ島真珠湾のアメリカ軍基地を奇襲攻撃する(1941=昭和16年)。

カサブランカでは、リックとルノーが飲んだくれてたかもしれないですね、美しい友情に乾杯しながら。


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星組公演千秋楽と北翔海莉さよならショー [┣宝塚観劇]

星組千秋楽のライビュ観てきました[exclamation×2]
その後、劇場に行こうかなと思っていたのですが、あまりにも号泣しすぎて、具合が悪くなり、そのまま帰りました…[もうやだ~(悲しい顔)]

作品の感想は、お芝居はこちら、ショーはこちらにアップしていますので、この記事ではさよならショーについて簡単にアップしておきます。なお、本公演のショーにおける、退団者のコサージュですが、美城さんは、ソロで銀橋を渡るところで。トップコンビは、イル・モンドのところで。みっちゃんのお花は、とてもシンプルな小さいもので、風ちゃんのお花は、ドレスにピッタリと沿った形のものでした。美都くららちゃんは、白いドレスの胸元に付けていました。

<北翔海莉さよならショー>

大階段からスタート。
男役が白燕尾で居並ぶ中、北翔は一人、サックスブルーのラテン襟変わり燕尾。音楽は、北翔ら84期生初舞台のショー、「シトラスの風」の主題歌。
美城れんの歌で北翔が踊る場面も。ここは、泣ける[もうやだ~(悲しい顔)]
そして、北翔が出世役・ドアボーイを演じた「ノバ・ボサ・ノバ」より、『アマール・アマール』。ここで、同じくサックスブルーのドレスに身を包んだ妃海風とデュエットダンスを踊る。
大階段には、「Kairi Hokusho」の文字が浮き上がっている。
次の曲は、聞き覚えがなかったが、「想夫恋」の曲かしら[exclamation&question]
つづいて、銀橋を渡りながら、「THE SECOND LIFE」の曲を北翔が歌うと、本舞台上では、美都くららが、七海ひろきの腕の中で踊っている。宙組時代の作品だが、七海は出演していたから、違和感がない。
そして、おもむろに金のマイクを取り出し、こぶしを転がしながらの『OH!Edo Night Show』。そして最後に、「THE ENTERTAINER!」の曲(ブルーローズ、夢は必ず叶う…みたいな曲です[るんるん])で、終了。

ここで、美城が登場し、ソロで、『My Heart Will Go On』(映画「タイタニック」のテーマ曲)を歌い、銀橋を渡る。黒燕尾に白いバラを胸につけていた。美城が歌う間に幕が下り、再び上がる―

「LOVE&DREAM」の場面がここで再現。大階段でガラスの靴をやっちゃう、みち&ふう[黒ハート]そのまま、『夢はひそかに』(ディズニー長編アニメーション映画「シンデレラ」より)をデュエットする二人。妃海の紫のゴージャスなドレスは、本物のお姫様のようだった。
ここから「こうもり」の場面へ。
北翔の後ろで白燕尾姿の男役が踊ると、紅ゆずる・綺咲愛里を中心とした「こうもり」乾杯の場面が再現され、大いに盛り上がる。

と、下手の花道に、だぼだぼの水兵さんの衣装で、妃海が登場。「南太平洋」から『ワンダフル・ガイ』を歌う。
そして、大階段上に白スーツにソフト帽の北翔が登場、「女神よ今夜だけ」を歌い、「初めての恋」へ繋ぐ。ここで再び、妃海とデュエットしていた…と思った。
次の曲は、今年のバウホール公演「One Voice」のシーンだったのかな、順番的に。観ていないので、ちょっとわからない。

最後に、会場じゅうのペンライトを見ながら、『すべての山に登れ』を歌い、銀橋を渡る北翔。
主演公演をすべて観劇するほどのファンではなかったが、初舞台からの歩みをふりかえり、長い努力の果てに頂点を掴んだ北翔らしい、素敵なさよならショーだな…と思った。

続く、退団のご挨拶は、大劇場に引き続き、紋付き袴で。
冷静にさよならショーを観ていたのだが、ここで再び、号泣してしまった。

日比谷でお見送りできなかったのは痛恨の極みだが、最後まで中継を観られたことは、とても幸せな体験だった。
退団者のみなさんのお幸せをお祈りしています[ぴかぴか(新しい)]

“今日は何の日”
【11月20日】
平清盛が後白河法皇を幽閉し院政を停止させる、という「治承三年の政変」が起きる(1179=治承3年)。
(←旧暦。新暦では、12月20日となる。)
武士が治天の君を幽閉してしまうなんて…というこの事件を皮切りに、やがて武士が天皇を島流しにする時代がやって来るんですね。


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ショー「ロマンス!!」感想 [┣宝塚観劇]

ロマンチック・レビュー
ロマンス!!」

作・演出:岡田敬二
作曲・編曲:吉崎憲治、甲斐正人、前田繁実、玉麻尚一
指揮:塩田明弘
振付:羽山紀代美、謝珠栄、室町あかね、御織ゆみ乃、若央りさ
装置:大橋泰弘
衣装:任田幾英
照明:勝柴次朗
音響:大坪正仁
小道具:市川ふみ
訳詞:平野恵子
歌唱指導:HANNA BUNYA
演出補:生田大和
演出助手:指田珠子
装置補:稲生英介
衣装補:加藤真美
舞台進行:庄司哲久

岡田先生のロマンチック・レビューシリーズ。
新作としては、「Amour それは…」以来かな。北翔海莉妃海風も、岡田先生のショーで初舞台を踏み、プレお披露目の全国ツアーも「Amour それは…」の再演だった。そんな二人のさよならに相応しい、ロマンチックで美しいレビュー作品だった。
まずは、序章
本を読むピンクのドレス妃海の回りに天使が4人(紫りら・真彩希帆・小桜ほのか・天彩峰里)。妃海が、「ロマンス」という言葉について解説する。どうやらレビューはショーと違い、観客への説明・解説が登場することがあるようだ。

第1章 プロローグ
幕が上がると、大階段上に、美女に囲まれ、紫の変わり燕尾姿の北翔。美女たちは、パステルカラーのドレスを着て、つば広の帽子をかぶり、花束を抱いている。その雰囲気は「Rose Garden」みたいだった。
主題歌の歌い継ぎに続き、北翔、妃海を中心としたスター達のデュエットダンス男役の群舞、娘役の中心で踊る北翔…という流れ。一幅の絵のような美しさだった。

第2章 美しき人
続いて、「ダンディズム!」の時のようなヒゲの紳士が登場する。普段は二枚目の紅ゆずる、七海ひろき、礼真琴が、ユーモラスな髭や鬘で登場するのが面白い。中世の騎士のような美々しい衣装とのギャップもよい。

第3章 初恋
続いて、1場だけのロマンチックなダンス場面。
パステルカラーの衣装を見に着けた乙女たちが日傘で優雅に踊っている。そこに、読書に飽きて昼寝をしている青年士官(北翔)。一人の乙女(妃海)とつかの間の恋。でも青年に帰還命令が出て…という物語がリストのピアノ曲「ため息」に乗せて展開していく。甘く美しくほろ苦い初恋の物語…
こういう場面も、最近の宝塚では観なくなったなぁ~と思った。

第4章 ロックンロール・エイジ
続いてロックンロール。いきなり、プレスリー…しかし、宝塚、プレスリー率高くない?
銀橋で、紅、七海、礼の三人が「ハウンドドッグ」を歌い踊り、妃海を中心とした女子チームが「ボーイ・ハント」を歌う。妃海は、まるでミニーマウスのような愛らしさ。しかし、さらに反則なのは、メガネっ娘を演じる音波みのりかもしれない。キュート[かわいい]
幕が上がると、ハンバーガー屋さんかな[exclamation&question]そこでロックンロールで盛り上がる若者の図。北翔も登場し、カップルで盛り上がる。ほかに「冷たくしないで」や「カラーに口紅」などが歌われていて、どれも可愛かった。
しかし、プレスリーのリーゼントは、いまや、鬘でしか表現できないものなのだろうか。既に「かっこいい」の枠から外れているのは、ちょっと寂しい[バッド(下向き矢印)](プレスリーサウンドは、好き。今でもかっこいいと思っている。)

間奏曲(1)
間奏曲を入れるのも「ロマンチック・レビュー」シリーズの特徴。最初の間奏曲は「シークレット・ラブ」。美城れんが、歌いながら銀橋を渡る。
麻央侑希綺咲愛里が歌の中の恋人達のように銀橋で踊り、夏樹れい真彩美城の歌に和す。ほかにも若い恋人達が踊っていて爽やかな場面。決して押し付けるような歌い方ではないのに、深く心に沁みわたる、そんな美城の歌を堪能できた場面だった。

第5章 裸足の伯爵夫人のボレロ
中詰は、赤と黒の衣装でボレロを踊る北翔からスタート。ここは、北翔の相手役(伯爵夫人)にが入る。ってか、毎公演女役やっているんでは[exclamation&question]ま、綺麗だし、似合うからしょうがないけど[あせあせ(飛び散る汗)]
の相手役は、七海ひろき。こちらは男爵夫人らしい。っていうことで、少し衣装に差があった。
この4人はそれぞれの衣装だったが、その他のメンバーは、「情熱の翼」(知る人ぞ知る[exclamation&question])の衣装。これ、最近、よく登場する気が…。最後はテンポアップして、サンバステップで終了。とても、盛り上がっていた。

間奏曲(2)
中詰が終わると、ブルーのワンピース姿の妃海が一曲。
この丈のワンピースでショーに出るっていうのは、なんかとても珍しい感じがした。

第6章 友情
銀橋を渡って、妃海がハケると、象徴的な扉を使った激しいダンス場面へ。
謝先生振付の全身を使ったダンスシーンだが、音楽は、チェロの音色が美しいオーケストラ曲。どんどんテンポアップしていく中で、チェロの音色だけは、ゆったりと流れて行く。妃海も着替えてパンツスーツで踊りまくる。
生徒達の衣装には、文字が書かれていて、その文字は、エルトン・ジョンの「YOUR SONG」の詩なのだが、音楽もメインのバイオリンが速く激しく演奏する中、そっとチェロが奏でる裏メロディーが「YOUR SONG」を彷彿とさせる。この辺は、アレンジの力を感じた。
この場面は、名場面として、いつか再演されるだろうな、「明日へのエナジー」のように[黒ハート]

第7章 ザ・ロケット
続くロケットは、ここまでの息をつめて観ていた気持ちを一旦リセットしてくれる効果があった。さすが、岡田先生[ぴかぴか(新しい)]

第8章 私の世界(イル・モンド)
ここから、たたみかけるように、サヨナラを意識する場面となる。
まず、北翔を中心とした男役の群舞。ここも難しい振りで大変そうだったが、かっこよかった。
娘役も現れ、トップコンビはデュエットダンスを踊る。妃海のドレスが可憐だった。
最後に、北翔が銀橋を歌って渡る。低音部に新境地を感じた。最後まで進化している北翔の素晴らしさに感動[ひらめき]

第9章 フィナーレ
紅&綺咲の銀橋ソングは、とても可愛いかった。
エトワールは、華鳥礼良。おお、これは、ちょっとびっくり[揺れるハート]

北翔海莉のトップ期間は、とても短かったが、こうして岡田先生の新作レビューを再び観られたのだから、とても貴重な時間だったのだなーと思った。素敵なショーでした[exclamation×2]

“今日は何の日”
【11月13日】
高橋是清が第20代内閣総理大臣となる(1921=大正10年)。
15年後、226事件で殺害された時は、大蔵大臣でしたね。旧邸宅は、現在、記念公園になっています。

高橋是清-3.jpg


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宝塚星組東京公演「桜華に舞え」観劇 [┣宝塚観劇]

グランステージ
「桜華に舞え-SAMURAI The FINAL-」

作・演出:齋藤吉正
作曲・編曲:青木朝子
琵琶奏者(録音):友吉鶴心
指揮:塩田明弘
振付:花柳寿楽、御織ゆみ乃
殺陣:清家三彦
装置:國包洋子
衣装:加藤真美
照明:佐渡孝治
音響:大坪正仁
小道具:下農直幸
歌唱指導:HANNA BUNYA
演出助手:町田菜花
舞台進行:庄司哲久

明治維新から西南戦争…最後の内戦と言われた時代を生き抜いた「最後の侍」、桐野利秋。その激動の人生を描くミュージカルが、この「桜華に舞え」だ。プログラムに作・演出の齋藤先生が書かれているように、西郷隆盛や大久保利通という同郷の偉人たちに比べると、いまいち知名度は低い。というか、私は、この作品に出合うまで知らなかった。
そんな桐野にスポットを当てた物語は、とはいえ、なぜか、515事件で斃れた犬養毅(麻央侑希)の場面から始まる。
犬養が薄れゆく意識の中で、「維新とは何であったか」と回想し、そこから、維新を駆け抜けた桐野利秋(北翔海莉)が登場する。
オープニングの群舞は、戦う薩摩の男達。
そこから、戊辰戦争、若松城の攻防へ場面は移る。この時、まだ中村半次郎と呼ばれていた桐野は、軍監として参加していた。ここで、桐野は大谷吹優(妃海風)と出会い、八木永輝(礼真琴)から一方的な恨みを買う。
次のシーンでは、平和な時代となり、ここで新聞売りをしている若者が、後の犬養毅となる設定。
そんなのわからんって[ちっ(怒った顔)]
もちろん、星組スターの一人である麻央が演じているのだから、犬養は「通し役」なのだろうとは思う。が、一曲歌いつつ銀橋を渡る読売役が、「本役」としてのそれなのか、歌のあるアルバイトなのか…は、最初に観た時にはわからない。そもそも、犬養毅が新聞記者出身だなんて、よほど詳しい人しか知らないだろうし、だいたい、新聞記者と読売(号外配り)は、別の職業だよ[むかっ(怒り)]
そんな犬養は、この後、色々な場面に登場するが、ほぼ本筋には絡まない。完全なる傍観者でありながら、物語のポイントとなる場所には登場している。
なので、全編犬養の回想にしても問題ないと思うのだが、なぜか、ナレーターは別にいて、それは、桐野の母親である。
なんでだろう[exclamation&question]
鹿児島弁のナレーションを入れることによって、登場人物たちの鹿児島弁を観客に慣れさせようとしたのだろうか。

まあ、ほかにも、後述していくが、この物語の構成は、いろいろといびつなところが多い。
にもかかわらず、勢いがあり、感動があり、ほとんど初めて聞く物語なのに、号泣が止まらないのは、なぜだろう[exclamation&question]
もちろん、おなじみの西郷隆盛を美城れんに演じさせた「反則技」は相当効いている。でも、それだけではない。物語の中で、何度も語られる「義と誠と勇気」がぶれずに中心に置かれていて、時代の流れや、理不尽な“現実”の前に挫けそうになっても、最後まで義のために生き抜く桐野の不器用な誠実さが、そのまま北翔の存在に重なるから…という気がする。
この物語を北翔に捧げた齋藤先生の愛が、ダイレクトに伝わることが、なにより号泣に繋がるのかな、と思った。

北翔海莉のタカラヅカ人生は、順風満帆に見えた。
入団2年目になる直前、バウホール公演「から騒ぎ」のフィナーレ場面、霧矢大夢をセンターとするシーンで、1年先輩の紫城るいと2人、タキシードで踊っている。研2で、出世役と言われる「ノバ・ボサ・ノバ」のドアボーイに抜擢。新人公演では、大空祐飛(当時研8)の演じたボールソ役。そして研3で、ベルリン公演参加。(この公演は、後にトップスターになる生徒が多数参加している。)研5の終わりにバウWSで初主演。そして研6から新人公演に三度主演…と、実力派スターとして八面六臂の活躍をしている。2006年に宙組に組替え後は、大和悠河トップの下、3番手スターに定着、そのまま大空祐飛時代を迎える。
転機となったのは、2011年。花組トップスター真飛聖退団に伴い、宙組2番手の蘭寿とむが花組に異動してトップに就任することになった。その蘭寿の後任2番手として、星組2番手の凰稀かなめが異動してくることになったのだ。凰稀は、北翔の2年後輩。この時から、順風満帆だった北翔海莉のタカラヅカ人生が少しずつ変貌していく。
北翔は、くさらずに努力を続けているように見えた。が、大空の卒業と前後して大幅な組替えが断行され、北翔は、専科へ行くこととなった。異動の挨拶の時、「正直言ってショックでした」とぶっちゃけた“みっちゃん”の素直さは、彼女の人の良さでもあり、脇の甘さでもある。
組織を預る人間からは、あぶなっかしくて使いたくない存在と目されたかもしれない。上層部批判と取られたかもしれない。しかし、スタッフからは、相変わらず愛され続け、ひっぱりだこのスター専科として活躍することとなる。
そして、阪急阪神グループの人事が変わり、100周年が終わる頃、満を持しての北翔海莉トップスター就任が発表された。100周年に向かってねじれ続けた人事の縄が、ようやく元に戻ったような、そんな出来事に感じた。

いついかなる時も、主演者を支え、観客を楽しませることだけを考えていた北翔。
そんな北翔の物語として、齋藤先生は、桐野利秋という最後のサムライを用意したのだろう。「生まれてくる時代を間違えた」という台詞も、どこか納得できる。(昭和な関西のタカラヅカの泥臭さが、苦手な人も多かったと思う。)
それでも、北翔は、義を重んじ、たとえ自分は損をしても、正しいと信じる道を貫き通した。そして、回り道をしたかもしれないが、星組トップスターとして有終の美を飾ることができた。
そんな北翔が演じるからこそ、義を貫いた果てに悲劇的な最期を遂げた桐野の物語も感動をもって受け入れられたんじゃないかな…という気がする。そして、桐野と共に城山に消えたサムライ達に、私は、大空祐飛を支えてくれた宙組スターの面々を思った。

閑話休題、衣波隼太郎(紅ゆずる)の帰国まで一気に書いてしまったので、そこまでのツボをさらっと。
青年将校(綾凰華)に「内閣総理大臣犬養毅だな」と聞かれて、「ぬぁ?」みたいに返事をする犬養が、なんだか超可愛かった[黒ハート]
松平容保公(天華えま)が、「大義はこの会津にある」と言っていたが、どんな大義が[exclamation&question]既に錦の御旗は、政府軍の手にあるのに[爆弾]
「この八木永輝、命を賭けてお守りします」と言いながら、あっさり愛奈姫(真彩希帆)とはぐれてしまう、永輝。そもそもそれがまずかったんでは[exclamation&question]誰のせいでもない、自分のせいだよ[exclamation]って、それを認めたくないから逆恨みするんだよね。
「おやっとさん」、最初は、「[exclamation&question]」だったが、何度も使われているうちに、ちゃんと理解できた[exclamation×2]

再会した桐野と衣波が、「桜島見たかー[グッド(上向き矢印)]」と故郷を恋うる台詞を言った後、幕が上がると桜島が見える。当然、続きだと思ってしまったのだが、実は、ここから、物語は維新前に遡る。わかりづらい。わかりづらすぎる[exclamation×2]
ちなみに、西郷さんがしれっと名乗る、「大島三右衛門」は、西郷が使っていた変名のひとつとのこと。

齋藤先生の過去作品に精通していると面白く感じる場面も多い。
山縣有朋(壱城あずさ)の馬車に、母(美都くらら)を轢き殺された少年、太郎(小桜ほのか)。
これ、「血と砂」で、恋人を殺された祐飛さんプルミタスを思い出しちゃいますよね[exclamation&question]
この時、通りがかった永輝が「山縣!」って叫ぶから、太郎が、この偉そうな人の名前を知ってしまったのよね。ホント、永輝、メイワク振りまいてますな~[あせあせ(飛び散る汗)]ここで、永輝が斬りかかったら、バッサリやられて話も終わってしまうところ、永輝を止めたのが、号外を配っていた犬養仙次郎(毅)。こんな風に、犬養は、ちょっとずつ物語の輪郭に絡んでくる。

さて、西郷が提唱した朝鮮派兵は、時期尚早として政府に却下されてしまう。
下野する西郷に、桐野は従う決意をするが、警視総監・川路利良(七海ひろき)には、故郷・鹿児島監視の命令が下る。だけど、「鹿児島の動向を怠るな」ってのは、変な台詞だと思うよ、サイトーくん…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]
同じ鹿児島出身者でも、新政府の重鎮となった川路や衣波と違い、時代に乗れなかった士族たちの不満が高まっている。
しかし、川路はブレない。その理由が「俺は忘れん」だった。薩摩藩では、その独特の風土の中、上士・下士・郷士という身分が存在していて、この物語で言うと、桐野は下士身分だが、衣波や川路は郷士身分とのこと。なんか川路さん、複雑だったのね、郷士時代…[もうやだ~(悲しい顔)]

スポーツ大会の表彰式で流れるあの有名な音楽は、ヘンデル作曲の「ユダス・マカベウス」という名前なのか…勉強になるな…[るんるん]
敵に塩を送る、ではないが、最終攻撃の前に、花火を上げ、軍楽隊の音楽で、その健闘を祈る場面から、もう涙なくしては観られなくなってくる。

しかし、そんな中でも、サイトーくんは罠を仕掛けてくる。
衣波隼太郎と桐野が、ついに剣を交えることとなった場面、スローモーションで戦いながら、二人の心の声が会話している…
「巌流」かっ[exclamation×2]

こうして、西郷や桐野たちは、鹿児島の地で全滅する。
(ちなみに、桐野は、スナイパー、永輝によって射殺される。「TRAFALGAR」かっ[exclamation]

西郷らの死を知って、大久保利通(夏美よう)は号泣し、 岩倉具視(美稀千種)は「維新とは何だったのか、それは後の世が決めることだ」とつとめて冷静に語る。このシーン、さすが、専科と管理職、もう、こちらも号泣でした[もうやだ~(悲しい顔)]

それから55年、死の直前の犬養もまた「維新とは何であったか」を考えている。答えは…出ない。ま、少なくとも、夜、押し入って老人を狙撃することじゃないよね、とは思っただろうな。

ドラマはここで終わらず、明治11年の夏に戻る。この辺のジグザグな作り方が、色々盛り込みたかったサイトーくんの迷走を感じさせる。

吹優が桐野の遺品を持って、再び鹿児島を訪れ、ダンディだった桐野が愛用していたパルファン(香水)を、母(夢妃杏瑠)に渡す。この時、隼太郎の思い人で、桐野の妻となったヒサ(綺咲愛里)と言葉を交わす。ここもまた、ネルソンの死後、エマのもとを訪れるファニーたち…の光景を彷彿とさせる。なにもかもみな懐かしい…[もうやだ~(悲しい顔)]

出演者の皆さんは、ほんものとしか思えない鹿児島弁、本当にお疲れ様でした。
これにはてこずった。全然聞き取れない。でも、台詞がすべて聞き取れなくても、気持ちは伝わる。感動というのは、そういうものだ。その辺は、英語の芝居を見ているようで、面白かった。(少しはわかるけど、ほぼわからない感じが。)
迷走する物語の中、感動だけがストレートに伝わる、不思議な味わいの作品だった。

それにしても…当然っちゃー当然だが、チケットなかったなぁ[もうやだ~(悲しい顔)][もうやだ~(悲しい顔)][もうやだ~(悲しい顔)]

“今日は何の日”
【11月9日】
「119番の日」制定(1987=昭和62年)。
制定したのは消防庁のようです。


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宝塚雪組大劇場公演 [┣宝塚観劇]

行けないかな[exclamation&question]と思っていたが、色々な合わせ技でギリギリ大劇場公演に行くことができた。今年最後の大劇場かな[exclamation&question]

  • お芝居は、正塚先生の探偵もの。やっぱり、戦争(軍隊)経験者という設定は欠かせないらしい…[わーい(嬉しい顔)]
  • やや暗めの舞台に、抽象的に置かれたプロップスが、事務所のセットのように使われ、盆が回って入口と中の会議室を表現する辺り、どこの「薔薇に降る雨」「ラスト プレイ」という既視感[爆弾]
  • でも、「よい正塚」と「悪い正塚」、どっちか、と訊かれたら、文句なく、「よい正塚」だと思います[黒ハート]
  • 大ちゃん、好きだな―と、しみじみ。前回の「ローマの休日」とは打って変わって、訥々と娘を心配するお父さん。あんなにすぐ死んじゃうなんてもったいない…[もうやだ~(悲しい顔)]でも、そのおかげで、一般客のちゃらい大ちゃんも観られたからいいか[ハートたち(複数ハート)]と思う私は、ホンモノ…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]
  • というふうに大ちゃんを褒めたのも、実のところ、ちぎちゃんに納得していないからかも…[爆弾]「ローマの休日」から、芝居が大仰になって、このまま行くと、すごい大げさな人になりそう…心配だ…[爆弾][爆弾][爆弾]
  • ゆうみちゃんのヒロイン、デザイナーということだが、自分が身に着けてるのは、なかなか不思議なコーディネートだなぁ…[あせあせ(飛び散る汗)]そのちょっと、ダサいかも[exclamation&question]な辺りが、ゆうみちゃんの魅力ではあるんだけど。でもデザイナーだよね[exclamation&question]
  • 今回、ツボだったのは、咲ちゃんと、ひとこちゃん。咲ちゃんは、自分が殺されそうになったことに気づいていないシーンが、咲ちゃんらしくてサイコーだった。ひとこちゃんは、セリフを言いそうで、全然言うチャンスをもらえない場面の、あののほほんとした感じ…正塚先生の刑事役のひとつの典型で、そこを鷹揚にやってるのが、いいなぁ…。がつがつしてる生徒も大好きだけど、ここまで、それを見せない大物感も、また男役の魅力[黒ハート]
  • 朝風先輩の美しさが、もう、それだけで、神[ぴかぴか(新しい)]最後の役は、個性的な役ではなく、男役としてのさりげないかっこよさが出る役で、嬉しい[るんるん]
  • ショーのナツメロ感が、一週回って新曲レベルに古くて震えた[ダッシュ(走り出すさま)]
  • ちぎちゃんとだいもんのラブシーン的な場面、稲葉先生の意図に反して(?)バックの娘役たちの妖しい絡みから目が離せない[あせあせ(飛び散る汗)]トップと2番手がガン無視されるなんて、いいの[exclamation&question]私だけ[exclamation&question]
  • ハロウィンとクリスマスのシーンがあって、この時期に行った私は、なんとも居心地悪かった。中日はどうなるんだろう[exclamation&question]

“今日は何の日”
【11月5日】
坂上田村麻呂、征夷大将軍に任命される(797=延暦16年)。
(←旧暦。新暦では、11月27日となる。)
初代征夷大将軍ですね。


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宝塚歌劇花組全国ツアー公演「仮面のロマネスク」観劇 [┣宝塚観劇]

ミュージカル
「仮面のロマネスク」―ラクロ原作『危険な関係』よりー

脚本:柴田侑宏
演出:中村暁
作曲・編曲:寺田瀧雄
作曲・編曲・録音音楽指揮:吉田優子
振付:名倉加代子
装置:大橋泰弘
衣装:任田幾英
照明:湯田史人
音響:切江勝
小道具:三好佑磨
歌唱指導:飯田純子
演出助手:竹田悠一郎
装置補:稲生英介
衣装補:加藤真美
舞台進行:荒川陽平

2012年2月の中日劇場公演「仮面のロマネスク」は、その年の7月に退団した大空祐飛・野々すみ花・藤咲えりがメインの役どころを演じた作品なので、とても思い入れがある。その時に上演されたショー「Apasionado!!2」も、今年「Apasionado!!3」として全国ツアー演目になった。そういう年回りなのかな。懐かしく、そして、時は流れる…と実感する日々。

さて、4年前は、植田景子先生が演出した本作、今回は、中村暁先生が演出を行った。演出の違いか、出演者の学年が全体的に若返っているのか、だいぶ趣の違う公演となった。
ちょっと配役のおさらいをしてみましょうか。当時の学年も記載しておきます。中日は2月公演なので、たとえば研21で退団した祐飛さんは、研20で表記します。(Over研20については、今回は(―)表記にさせていただきますね。)

主な配役 今回出演者 2012宙組 
ヴァルモン 明日海 りお(14) 大空 祐飛(20) 
メルトゥイユ夫人  花乃 まりあ(7) 野々 すみ花(7) 
*~*~*
ローズモンド夫人 (ヴァルモンの伯母)五峰 亜季(―) 美穂 圭子(―) 
法院長(トゥールベル氏) 高翔 みず希(―) 寿 つかさ(―) 
ブランシャール夫人 花野 じゅりあ(17) 梨花 ますみ(―) 
ロベール(執事)夕霧 らい(15) 十輝 いりす(13) 
ヴィクトワール 芽吹 幸奈(13)純矢 ちとせ(9) 
ジェルクール(セシルの婚約者)鳳月 杏(11) 悠未 ひろ(15) 
ダンスニー 芹香 斗亜(10) 北翔 海莉(14) 
テチェンヌ夫人菜那 くらら(10)鈴奈 沙也(―) 
司祭ルブラン 航琉 ひびき(10)風羽 玲亜(8) 
ドラノワ夫人 美花 梨乃(10)花露 すみか(10) 
ガボット 舞月 なぎさ(9) 月映 樹茉(6) 
トゥールベル夫人 仙名 彩世(9) 藤咲 えり(7) 
ジル華雅 りりか(9)花音 舞(8) 
ジラルド夫人 新菜 かほ(9)花里 まな(7) 
アゾラン (ヴァルモンの従者)優波 慧(7) 凪七 瑠海(9) 
ヴァレリー 千幸 あき(7) 愛月 ひかる(5)
ベルロッシュ(メルトゥイユの恋人) 矢吹 世奈(6) 鳳翔 大(10) 
ジュリー(トゥールベルの召使) 春妃 うらら(6) 瀬音 リサ(5) 
リーザ 雛 リリカ(6)美桜 エリナ(2) 
ランベール伯爵 碧宮 るか(6)七海 ひろき(9)
ソフィ 茉玲 さや那(5) 夢涼 りあん(5) 
ボヌール夫人 茉玲 さや那(5)彩花 まり(3)
ナヴァラン 澄月 菜音(5)澄輝 さやと(7)
マリナ 桜花 りな(5) 真みや 涼子(3) 
ルイ 帆純 まひろ(4) 七生 眞希(3) 
ドミニク嬢 澪乃 しづか(4) 愛咲 まりあ(4) 
フレネー 高峰 潤(4)美月 悠(4)
セシル 音 くり寿(3) すみれ乃 麗(6) 
ジャン 聖乃 あすか(3) 和希 そら(2) 
テチェンヌ公爵 一之瀬 航季(3) 天玲 美音(7) 
ギョーム公爵 和 礼彩(3)秋音 光(2)
召使夏葉 ことり(2)
ラヴァル 芹尚 英(2)春瀬 央季(4)
ヌーボー 翼 杏寿(2) 夢月 せら(2) 
エミリー - 大海 亜呼(13) 
イヴォンヌ - 舞花 くるみ(7) 
ダフネ - 夢莉 みこ(6) 
シャイヨー夫人 - 結乃 かなり(5) 
カザレス氏 - 留美 絢(2)


ヴァルモン子爵とメルトゥイユ侯爵夫人の周囲の人間関係にしぼってみると、祐飛さんの研20は別にして、それほど若返ったわけではないんだな~[目]

やはり、どうしても、あの時の宙組公演と比べてしまうことはあったが、公演後半になると、今の花組としての魅力が出てきて、脚本の面白さを改めて感じる公演だった。
ヴァルモンが自問自答する場面、結局、彼が感じた裂け目に答えは出ない。
彼が築き上げた世界は、彼自身が中身の空洞にハッキリと気づく前に、あっけなく外側から崩壊してしまうからだ。
そういう物語を宝塚で観られるなんて、この作品だけかもしれない。

あっさりした演出にもかかわらず、その辺りの機微までを表現していた明日海りおには、感服というほかない[ぴかぴか(新しい)]

その一方で、全国ツアーという、制約の多い公演ということもあるのか、この作品が大切にしている複雑な時代背景をバッサリ切り捨ててしまった演出には、疑問を感じる。
そもそも「危険な関係」は、フランス革命時を舞台背景にしている。それをわざわざ19世紀の王政復古期に変更して、柴田先生が表現したかった世界観を再現する気がまるでない。柴田先生が、批判されても批判されても、この演出家を使い続ける理由がまったくわからない[爆弾][爆弾][爆弾]と思った。
植田景子先生版で観ている私には、あまりにあっさりしていて中身がなく、最後まで受け入れることができなかったのだが、柴田先生は、景子先生の演出はお好きではないのかな[exclamation&question]残念[exclamation×2]
具体的には、三人組の使い方と、庶民とブルジョワの違い…みたいなところだが、ほかにも、革命に与する貴族の存在をカットするなど、首をかしげるところが多かった。
まあ、世界観がなくても、美しい衣装と美しい出演者が恋のゲームを繰り広げるというだけで、面白いと見ることもできるかもしれない。そもそもの脚本にとらわれなければ。

以下出演者感想。

明日海りお(ヴァルモン子爵)…絶世の美男子、爛熟した時代、「政治は人事」となる世界で、美貌と才覚で社交界に君臨する男と女の秘めた恋、というテーマにピッタリの青年貴族っぷり。しかも、柴田先生の創り出した世界観を、たった一人で体現しようとする心意気に感動した。初日の段階では、一番若いトップだった明日海が、爛熟の色気をもって、場を制している[exclamation]素晴らしかったです[揺れるハート]

仮面のロマネスク.jpg花乃まりあ(メルトゥイユ侯爵夫人)…花乃自身には関係ないことかもしれないが、メルトゥイユ夫人と言えば…のドレス(こちらですね。ステージスタジオのサイトからお借りしています)のスカート部分、下からのぞいている紫のレースが、どうして赤になっちゃったんだろう[exclamation&question]
いきなり、下品な感じになっていて、驚いた。
このドレス自体、花ちゃんが着ていたものとは、少しデザインを変えているのだが、紫のレースがのぞいているところは変わっていない。
プログラム撮影時までは、紫のレースだったのに、なぜ…[exclamation&question]
と、関係ないところから始まったが、花乃は、野々すみ花をとても尊敬していたそうだ。
なので、セリフも野々のセリフ回しを真似ているような感じで、懐かしく感じた。でも、オペラでのぞくと全然違うので、ちょっと戸惑った。
どうも、花乃は髪の生え際ラインが男っぽい気がする。なので、髪をアップにすると、淑女っぽい雰囲気にならない。
メルトゥイユは、花乃のキャラじゃないな~と思う。よくやっていたけど。
でも、「あ・た・し」というのは、ちょっと下品な言い方だと思う。演出指示なら申し訳ないが、ここ、野々は「わ・た・し」と言っていたハズ[むかっ(怒り)]

芹香斗亜(ダンスニー)…この役って、研5とかの若手が演じた方が似合うような気がする。なのに、初演では、男臭い轟悠、再演では、すでに研15を迎えようとしていた北翔海莉…[爆弾]
男役10年を迎えた芹香は、そうは思えないフレッシュな可愛らしさを内包していて、ダンスニーらしいダンスニーを体現してくれた。
冒頭のMC的な部分とか、ヴァルモンに教えを乞う場面とか、わざとらしくない純粋な若者像。それでいて最後の場面のセシルへ向ける、情熱のほとばしる優しさもステキだった。

仙名彩世(トゥールベル夫人)…綺麗なんだけど洗練されてないものすごくやぼったい夫人に作っていて、こういうやり方もあるのか…と、目からうろこが落ちた。「これ以上の快楽があるとしても、私はそれを望みません」と、本気で言っているような…
でも、その方向性で演じるならば、恋を知ってからの変化は重要。仙名の芝居は、その辺の繊細さに欠けるように思った。星奈優里も、藤咲も泣きの芝居を得意としていたから、そこがちょっと不利だったかもしれない。

音くり寿(セシル)…修道院出たての世間知らずな美少女でジェルクール伯爵の婚約者だが、ダンスニーに好意を寄せている。そして、世間知らずゆえに、ヴァルモンの毒牙にかかってしまう役なのだが…あまりにも幼すぎて、彼女を毒牙にかけるのは、トップスターとしていかがなものか…と思ってしまった。
童顔は仕方がないが、それをカバーするような鬘など、工夫が必要に感じた。

鳳月杏(ジェルクール)…さんざん遊んだあげくに、何も知らない無垢な少女と結婚して、自分の好みに育て上げようとしている、フランス版光源氏。とはいえ、仕事熱心で、いつも反乱鎮圧に向かっている。今回、愛人役の美花梨乃が上品な作りだったこともあって、わりと真面目な人なのかも…という印象を受けた。そもそもフランス貴族たるもの、家庭内に恋愛は持ち込まないものよね。
そもそも過去に、メルトゥイユと付き合っていながら、ヴァルモンの恋人に手を出すとか、絶対に無理そう。でもお髭は似合ってました[黒ハート]髪をメッシュにしたのは、ちょい悪オヤジを意識したのかな[exclamation&question]

ソフィとボヌール夫人を演じた茉玲さや那が、可愛いし、きっちりと二役を演じ分けていて、GJ[かわいい]
ジュリー役の春妃うららも可愛かったが、相手役の優波慧がちょっとキャラ違いかな…と。もっと軽妙でいいと思うが、優波のキャラ的には、そういう方向性は難しかったのかな。
矢吹世奈は、メルトゥイユの愛人にしては地味というか、堅実な雰囲気。でも瞳はキラキラしていた。
ジェルクールの愛人役というポジションのドラノワ夫人・美花が、とても上品な、それでいてジェルクールを独占している、という矜持を感じさせる、素敵な雰囲気だった。

グランド・レビュー
「Melodia―熱く美しき旋律―」

作・演出:中村一徳
作曲・編曲:西村耕次、甲斐正人、鞍富真一、中川昌
録音音楽指揮:大谷木靖
振付:平澤智、KAZUMI-BOY、Bryant Baldwin、佐藤親教
装置:関谷敏昭
衣装監修:任田幾英
衣装:加藤真美
照明:湯田史人
音響:切江勝
小道具:三好佑磨
演出補:鈴木圭
舞台進行:荒川陽平

昨年大劇場公演で上演された作品が、ほぼそのまま上演されたが、ツアー用にトップスター明日海や、芹香、鳳月などが客席降りしてファンサービスするシーンが追加され、大いに沸かせた。
柚香光がツアーに出演しなかったため、3番手ポジションには鳳月が入ったが、抜擢に応え、歌にダンスに大活躍だった。

“今日は何の日”
【9月22日】
応天門の変。大納言伴善男やその子らが放火の罪で配流され、名家伴氏(大伴氏)は没落した(866=貞観8年)。
(←旧暦。新暦では、11月3日となる。)
「花の業平」だったかな、この場面、出てきましたよね。鈴鹿照さんが、伴善男だった。


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言いたくて言えなくて [┣宝塚観劇]

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観てきました[exclamation×2]

これ、公演終わるまで、絶対、なんも言えない…[あせあせ(飛び散る汗)]

百聞は一見に如かず

これからご覧になる方、どうぞお楽しみに[黒ハート]

この日は、バウ公演観劇後に友人と合流し、一緒に別の公演を観劇後、一緒に食事をして、一緒に泊まったたわけですが、友人がバウを観終わる翌日までいっさい何も言えず、苦しかったぁ~[もうやだ~(悲しい顔)]
ここまで、言えない公演も珍しいかもしれない。

“今日は何の日”
【9月17日】
東京モノレールが、浜松町~羽田空港間で開業(1964=昭和39年)。

おお、何もかも、東京オリンピックの年に整備されたんですね~[わーい(嬉しい顔)]


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宝塚星組大劇場公演 [┣宝塚観劇]

宝塚大劇場を訪れたのは、3月の星組公演以来。こんなに大劇場ご無沙汰なのは、何年ぶりだろう[exclamation&question]
前回来たのが星組公演ということで、もしかして、私は星組ファン[exclamation&question]

  • 齋藤くん(作・演出の齋藤吉正先生)は、犬養(麻央侑希)が好きに違いない[ひらめき]
  • 「るろうに剣心」+「JIN-仁-」、ときどき「TRAFALGAR」[exclamation&question]
  • いや、「血と砂」もあったよね(笑)[あせあせ(飛び散る汗)]
  • 結婚相手鹿児島の人だと知ったとたん、ニコニコ顔だったばーちゃんが、なげしから長刀を出してきたwwwという会津方面あるある、を知っていると、八木永輝(礼真琴)のストーカーぶりが理解できるような気がする。そうでないと、永輝が憎むべきは明治政府なのでは[exclamation&question]と思うかもしれない[爆弾]
  • 別緞帳の戦闘画に出てくる「八木永輝」という文字を見ると、永久輝せあを自動的に思い出す[たらーっ(汗)]
  • とはいえ、永輝の顔に傷がなかったのは、斎藤くん的に、大きな進歩かも[ぴかぴか(新しい)]
  • 5.15事件⇒会津戦争⇒明治維新前夜⇒新政府誕生⇒征韓論⇒西南戦争⇒5.15前夜という流れは、相当歴史に詳しくないと置いて行かれそう[あせあせ(飛び散る汗)]二重の遡りって作劇の上で、最悪だと思う。たしかに、会津戦争を前の方で出さないと、妃海風の出番が遅くなる。だったら、冒頭を5.15にする必要ないのでは…と思うにつけ、齋藤くんがどんなに犬養を好きか、に思い至る[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]
  • 齋藤くんらしい作劇のほころびは随所にあるものの、誰も悪く書かない「かっこよさ」が全編に貫かれている。岩倉具視(美稀千種)や、大久保利通(夏美よう)を悪く書くのは簡単なのに、彼らの思いもまた、しっかりと描かれている[パンチ]
  • 美城れんが西郷隆盛を演じるっていうのは、反則[どんっ(衝撃)][もうやだ~(悲しい顔)]
  • 西郷さんについていく(桐野)こともひとつの道だし、明治政府のために命をかける(衣波)という選択肢だって間違っていない。でも、そのことで、衣波(紅ゆずる)は、故里を失ってしまった悲劇。明治政府にとって「反逆分子」であった桐野の妻(綺咲愛里)が、鹿児島で普通に生活しているのと好対照。東京からこれだけ離れた場所だもん、そっちの正義が生き続けてるんだろうな[ふらふら]
  • 桐野(北翔海莉)の剣さばきは、重かっこよく、ヘアスタイルなども退団公演ということで、史実を少し変えてもかっこいい方向を貫いたのは良かったと思う。恋愛の方向性もみちふうならでは[黒ハート]ただ、ふうちゃんが割を食った感はあった。同時退団の悲劇[もうやだ~(悲しい顔)]
  • 「ロマンス!」は、宝塚らしい美しい色彩のレビュー[ぴかぴか(新しい)]
  • ショーでは、北翔・紅・礼・七海の並びが美しく、これからの星組への期待も膨らむ[グッド(上向き矢印)]
  • だから…かいちゃん、頑張れ。君の美しさは正義だ[exclamation×2]

“今日は何の日”
【9月13日】
明治天皇御大葬の日。乃木希典夫妻が殉死(1912=大正元年)。

御大葬と殉死、というと、夏目漱石の「こゝろ」が浮かんできます。


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「仮面のロマネスク」My初日 [┣宝塚観劇]

梅田芸術劇場メインホールで幕を開けた「仮面のロマネスク/Melodia」を観てきました[exclamation×2]

お芝居は、祐飛さんの退団直前の公演だったので、大変懐かしかったです。
あの時は、かなり豪華キャストだったんだな~[あせあせ(飛び散る汗)]とあらためて。そもそも、若手スターまで充実していた雪組大劇場が初演だったから、役も多いのよね。
スター枠としては、2番手の芹香斗亜のほか、鳳月杏、優波慧まで…という感じかな。矢吹世奈も場面によってよい位置にいた。

「仮面のロマネスク」は、女役のメインキャストが、私のイメージとことごとく違っていたので、ちょっと盛り下がった。次回は、2週間後の観劇になるので、その時はこなれているといいな、と思う。

ショーは、明日海りお、芹香、鳳月の三人の客席降りシーンが盛り上がっていた[ぴかぴか(新しい)]

大劇場・東京公演に出演していた3番手の柚香光が出演していないため、柚香のところにほぼ鳳月が入っていたが、存在感があり、トライアングルの一角をきっちりと担っていた。
一方、大劇場・東京公演で瀬戸かずやが担っていた役には、組長の高翔みず希が入っていた。ここは、しょうがないところかな…[あせあせ(飛び散る汗)]

次回観劇が楽しみです[黒ハート]

“今日は何の日”
【9月3日】
巨人の王貞治選手が、ハンク・アーロンの記録を破る756号のホームランを打つ(1977=昭和52年)。

後楽園球場(東京ドームの前身)の対ヤクルト戦。相手投手は鈴木康二朗。鈴木という日本で一番多い苗字だったためか、以後「王に756号を討たれた鈴木」と呼ばれるように…[爆弾]


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「ローマの休日」感想 その2 [┣宝塚観劇]

宝塚歌劇雪組東京特別公演「ローマの休日」感想、その2です。
その1は、こちらです。

映画を原作とした舞台、ということで、今回の舞台では、セットだけでなく、映像(画像)を使用した紗幕が多く使われていた。
ローマの街角や、大使館の一室などが画像。有名なヴェスパ(スクーター)を使っての市内観光は、バイクの動きに合わせて、映像が飛び去っていくカタチに。
「ローマの休日」は、映画の物語を観ながら、バーチャル市内観光もできちゃうところが、ウリと言ってもいい映画だが、舞台と映画の違いがここに如実に顕れた。
映画は、ホンモノを背景にして撮影ができる。でもスクリーンに映写されているのは、ただの映像で、本物の俳優がリアルにそこにいるわけではない。
一方、舞台は、ニセモノの書割を背景にしているが、本物の俳優がリアルにその場で演技をする。
そこにバーチャルな映像を加えてみたらどうか…というと、もっとお金をかけてもっとすごいバーチャルを提供したら違うのかもしれないが、正直、今回の映像は肩すかしだった。
ただ、ラストシーンの背景画はすごくよかったので、本当は、この作品、バーチャル映像や、リアルっぽい画像ではなく、少しレトロなセピア色の絵的な背景がピッタリなのかもしれない。それならオープニング映像とも親和性が高いし。
とすれば、そもそもヴェスパの背景がバーチャル映像である必要、あったのかしら[exclamation&question]
たとえば、ローマ市内の地図を背景にするとか、そういう方が、作品に合っていたんじゃないだろうか。
登場する背景同士に親和性が低かったこと、カーテン前的に使われた画像がピンボケだったこと、など画像の背景使用については、まだまだ問題点が多い。書き割に比べて安価で持ち運びの必要がないなど、画像を使うメリットは多いが、それであれば、セットを使うシーンとの絵的親和性を高め、同じ画像を使いまわしたりせず、シーンごとに細かく使い分けるなどの配慮は、今後していく必要があると思う。
もちろん、なんでもかんでも画像を背景に使用しなくても、カーテン前で屋外のシーンをやったって問題ないと私は思う。でも、画像を使うなら、ちゃんとした画像を使ってほしい。宝塚の観客は、オペラグラスを上げっぱなしだってこと、スタッフの皆さんは、理解してるかしら[exclamation&question]

さて、今回のミュージカル作品、「脚本・演出=田渕先生」と言いつつ、シーンの9割は映画から持ってきている。
そして、残りの1割、映画と変えた部分がすべて、つまらなかった。
あ、このニュアンスいいな~と思ったら、すべて映画にある場面だった。
それだけ、素晴らしい映画なのだろうと思うが、ちょこちょこ変えているせいで、そもそもの設定が死んでしまった部分も多かった。
たとえば、ジョーがぴーぴーで、アーヴィングがお小遣いに困っていなくて、ジョーにすんなりお金を貸すところ。事件の夜、賭けポーカーでアーヴィングが大勝ちして、ジョーはそれを見て知っている…というエピソードをカットするから、なんとなく腑に落ちない場面になっている。
また、そもそもアメリカに帰りたくて、トップ屋稼業をしている「こじらせ」設定が、子供からカメラを奪い取ろうとしたり、アーヴィングにカフェであれこれやってしまう場面から、笑いを奪う。
ジョーは、ローマ生活を楽しんでなきゃ、だめなんだ…[ひらめき]
観劇後、家で「ローマの休日」映画版を見直して、思ったことは、それだった。たしかに、彼は、独占インタビューに成功したら、アメリカへの片道切符だ!と言っている。でも、嬉しそうだったし。こじらせてる人は、もっと必死だよな、と。
その必死な部分が、早霧の役作りにはあって、それは、この脚本からはものすごく正しくて…でも、子供からカメラ取り上げようとしたらダメだろう…[爆弾]と。いや、むしろ、こここそ、差し替えるべきシーンだったんじゃないだろうか。
取材となると我を忘れてバカなことも真面目にやってしまう…という記者らしいエピソードで、こじらせてない映画のジョーは、子供をなだめすかして、ちょっと借りるだけ…と言ってカメラのストラップに手をかけるが、現れた教師を見て、すごすご引き下がる。その叱られた子供のような姿が、グレゴリー・ペックだけに、なんとも可愛い[かわいい]
だが、そもそも現代感覚では、行き過ぎ[バッド(下向き矢印)]どう見ても泥棒だよ、これ[爆弾][爆弾][爆弾]
また、アーヴィングにアンの正体を知らせるまでの場面も、すべてが映画通りなのに、もやもやしちゃう[あせあせ(飛び散る汗)]
まあ、これは、男性の俳優が演じるのと、男役が演じるのでは違う、というのもあると思う。男役が演じると、注意喚起というには、あまりにも乱暴すぎるように思ってしまうのだ。
微妙に変わっていた部分として、ダンス酒場のシーンがある。アーヴィングが持ち込んだ大きなカメラに対して、映画では、ショーは撮影に協力するのに、宝塚版では既にここから取材を諦めている。ひとつ前の場面では、アーヴィングに現像に行くことを促したのだから、突然の変心である。
なんか、重たいカメラを持ってきたアーヴィングが気の毒[たらーっ(汗)]
ジョーは、アーヴィングを尊重してないのかしら…という気分になってしまった。
と同時に、田渕先生は、ジョーがアンを愛するようになるポイントをどこだと思ったんだろう[exclamation&question]と気になった。この脚本だと、ジョーとアンが二人きりになった「祈りの壁」ということになるのだろうが、それってすごく観念的な恋愛だな、という気がした。

そうそう、先ほど尊重という言葉を書いたが、尊重といえば、田渕先生は、鳳翔大を超尊重している、と思った。
私は大ちゃんが好きなので、まったく無問題だけど、大ちゃんに2曲もソロがあるなんて、ちょっとビックリした。編集長が、ジョーの特ダネに気づく場面はたしかにあった方がわかりやすいけど、歌までなくても…[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)]
でも、漫画チックなデフォルメの多い芝居の中で、鳳翔は、ほとんど唯一と言っていい「ハリウッド映画的=ガイジン的」デフォルメの表現をしていた男役だった。二枚目としての矜持がそうさせたのかもしれないが、「伯爵令嬢」が少女マンガそのまま、「るろうに剣心」が少年マンガそのままだったことを考えると、感覚的な「つかみ」が的確な人なんだろうなーと思う。
でも、なぜにナイトフィーバー[exclamation&question]
田渕先生、自分が生まれる前は、50年代も70年代も一緒[exclamation&question]

さて、王女が帰った後は、物語を収束させるだけ…なためか、王女が去る⇒ジョーの歌、大使館での王女⇒王女の歌、翌朝の編集長とのドタバタ⇒アーヴィングの歌、王女の記者会見⇒ジョーの歌…と、シーンごとにソロがあって、ブチブチ話が切れる印象。
アーヴィングのソロもいい歌なので、あの位置に持ってきたいのはわかるが、すでに「また歌なんだ…[たらーっ(汗)]」の印象。
そして、ジョーと王女が重ねて同じ曲を歌うのも芸がない。それなら歌い継ぎの方がいいのに、頑なに「芝居⇒歌」の順を守るのは、何のためなのか…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]意味が分からない。

とは言うものの、ラストシーンのジョーの歌と、そこに登場する思い出の“アーニャ”とヴェスパの絵面はとてもよかったと思う。あれで、よかったね[揺れるハート]という気分になる。そこは、装置の大橋先生の力が大きいんだろうな。さすがです[ひらめき]

大橋先生の参加について確認しようと、プログラムを開いたら、田渕先生の演出者コメントのタイトルが、「ジョーとアンを探して…」だった。あ~もしかしたら、田渕先生は、「レディー・アンを探して」をやりたかったのかもしれない…と、ふと思った。「ローマの休日」をやりたい、ネームバリュー重視の劇団と、今の時代に合わせた展開を考えたかった田渕先生の意向のすれ違い…この舞台には、そんな側面もあるのかもしれない。本当は、オードリー・ヘップバーンをもっと前面に押し出したタイアップ企画があったということを、後になって知った。そういう梯子を外された状態で、なお、60年前の映画、でも今も生き続けている映画を現代によみがえらせる難しさがあったんだろうな…と改めて思っている。

私がせっかちなのだろうか、最近、芝居を観る時、すごく思うのは、エンディングはさっくりと終わってほしい、ということ。
他の舞台でも、終わりが冗長だと、せっかくの感動に水を差された気分になる。今回も、クライマックスの終わった後に、長々とソロが続いたことに「いつまでやってるんだ[exclamation&question]な気持ちになって、余韻のある終わり方に感じなかったのかもしれない。
これは、私の個人的な感覚なのか、色々なご意見をお聴きしたいところだ。

それでは、軽く出演者感想。
まず、この人がいなければ、この作品は完成しなかっただろう、という人から。
アン王女を演じた咲妃みゆ60年前の映画から本物のアン王女が飛び出してきたかのような、実在感が素晴らしかった。かといって、オードリー・ヘップバーンに似ていたか、というとそんなことはない。それでも、この物語のアン王女として、ちゃんと1950年代のローマに生きていた。もう、それが、この作品のすべてと言っていい。
咲妃のアンがあるからこそ、私的に残念な舞台化であっても、その精神が届いたのだと思う。
ただ、王女の持つお茶目なところとか、まだ若い王女のわがままなところとか、もっと表現できる場がほしかったな。最後に、公務をこれまで通りやるから配慮はいらないと言った王女に、本当にそれでいいの[exclamation&question]と思ってしまった。映画のアン王女は、たった一日に人生のすべてを燃焼しつくしたのだと思えたけど、舞台版では、まだまだおとなしくて。ま、それが宝塚の娘役が演じるアン王女なのかもしれない…[ダッシュ(走り出すさま)]
ちなみに、かの名台詞、「Rome. By all means Rome」については、「なんと申しましても」という訳になっていた。英語のイディオムを暗記する時、“とりわけ”で覚えていたけど、口語、しかも王女が語る言葉としては、「とりわけローマです」は変ですものね[わーい(嬉しい顔)]

ジョー役は、早霧せいな
思った以上に難しい役なんだなーと、実感。
本物の男性の質感が足りない。重さ、というか。
しかも、こじらせ設定が追加されているし。
話し方のクセも強くて、初めて、私、ちょっと苦手かも…と感じた。そうなると、歌もアレだし、一気に引く。
でも、たぶん、初見で友人たちにぼろくそ言ったのは、早霧がグレゴリー・ペックタイプではなかった、だけかもしれない、と今では思っている。
もし、もっと、早霧咲妃に似合う「ローマの休日」を作ってくれたら…もっと爽やかで、もっと切ない「ローマの休日」になっただろうな、と思う。

ビジュアルが初公開された日、一番期待したのが、彩凪翔のアーヴィングだった。
映画版のアーヴィングにそっくりだったから。
期待値が高すぎて、なかなか、彩凪のアーヴィングを認めるのに時間がかかったが、前回の武田観柳からのいい流れで、しっかり役をものにしていたと思う。ジョーがこじらせてしまった分、彼の優しさが、この作品を支えていたように思った。

マリオ役は映画とはかけ離れたキャラクターにされてしまったので、月城かなとは、いろんなものをかなぐり捨てて、この難役に挑戦していた。すごくはっちゃけて楽しそうだった。
が、前の記事にも書いたとおり、出てくるイタリア人全部がDisられた描き方だったので、私は引いた。
月城のせいじゃないけど。ごめんなさい。

鳳翔については本役は既に書いたので、スターの方について。いやー、スターでした[ひらめき]キラキラでちゃらくて、でもホントは怖くて…冒頭の場面をひとりでさらっていた印象。ほんと、好きだわ。
真那春人の演じた将軍もデフォルメされてしまったキャラクターの一人だったが、コミカルさの作り方が「伯爵令嬢」と同じ漫画チックだったところが残念。芸達者だから、別の抽斗も見たかった。
フランチェスカの星乃あんり。役を膨らましてもらっていてよかったし、華があってキラキラしていたが、ジョーの新聞社の面々にまで知られているって、彼女、何者だったの[exclamation&question]
でも、いつの間にか大人の女性も演じられるようになって…。今こそ、彼女がヒロインの別箱公演を観てみたい。
カフェの店員から、某国のエージェント、記者会見を仕切る幹事メディアの記者まで、大活躍の透真かずきカフェの店員が超イケメンでした。
桃花ひな真地佑果の凸凹コンビが、うざい男をガン無視する美女設定で面白く、今後、二人がどうなるのか…という興味までわいてしまった。(たぶんどうにもならん[爆弾]
沙月愛奈、千風カレンもしっかりと印象を残していた。
しかし、いかんせん、役がないよな[爆弾][爆弾][爆弾]
そして、主な配役以外の出演者の扱いが雑。とりあえず、モブで踊らせておこうってのは、どうかと思う。こちらも、「ドン・ジュアン」を観た直後では、出演生徒が可哀想になってしまって、ポイントを下げた。

これを書いている間に、田渕先生の大劇場デビューが決まった。
不安はあるものの、若い才能の未来を信じて、次は大成功してもらいたい、と願っている。
大劇場では70名の出演者を光らせなければならないことを肝に銘じてほしい。

“今日は何の日”
【7月24日】
宇野宗佑首相、退陣表明(1989=平成元年)。

私はコレ(小指)で首相を辞めました、ってヤツですね。


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