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「レイモンド・カーヴァ―の世界」 [┣演劇]

リーディング・シアター
「レイモンド・カーヴァ―の世界」


作:レイモンド・カーヴァ―
翻訳:村上春樹
演出:谷賢一
ピアノ:阿部篤志


美術:関谷潔司
照明:佐藤啓、石井宏之
映像:松澤延拓、堀田創、松尾佑一郎
音響:金子彰宏(兵庫県立芸術文化センター)
ヘアメイク:杉山美智恵(兵庫公演)、中田麻美(東京公演5/30)、小林雄美(東京公演5/31、6/1、6/2)
舞台監督:野口毅
プロデューサー:佐藤政治(トライストーン・エンタテイメント)、栗原喜美子(兵庫県立芸術文化センター)、阿部菜穂子(トライストーン・エンタテイメント)


アメリカの作家、レイモンド・カーヴァ―の短編小説を4人の俳優が朗読するというシンプルな構成。
仲村トオル、手塚とおる、矢崎広、平田満の4名のうち、各プログラム2名が出演し、仲村は「コンパートメント」、手塚は「ダンスしないか?」「もうひとつだけ」、矢崎は「菓子袋」「収集」、平田は「愛について語る時に我々の語ること」を読む。
私は、一日だけしか参加していないので、キャストと作品の共鳴的な部分がどうだったのかは分からないが、初めて聴いたレイモンド・カーヴァ―という作家の魅力は、よく伝わったように思う。
聴き始めは、なんか、フィッツジェラルドの短編のようだな~と思ったが、それは、どうやら、村上春樹訳のせいだったようで、フィッツジェラルドの短編とはだいぶ味わいが違う。とにかく、登場人物が、かなり個性的。しかも、温厚かと思っていると、急に激昂する。俳優にとっては、演じ甲斐のある作品群だと思うが、聴いているこっちとしては、「アメリカ人、大丈夫[exclamation&question]」と思ってしまうような…。
でも、ちょっと読んでみようかな…と思えるような、魅力的な作品たちでした。


舞台は、シンプルな空間で、俳優の朗読の力を最大限に引き出すようになっているが、ピアニストの阿部さんの存在も大きかった。朗読とピアノのセッションのような感じで、そんなジャジーな雰囲気も、カーヴァ―の世界観に似合うような気がした。
朗読が始まるまでの時間は、音楽と映像で導入部を支える。映像は、説明的なものではないが、たとえば、雨なんだな…とか、そういう雰囲気作りに一役買っていた。


<矢崎広>
【菓子袋】一人の青年が、セールスの合間に、ふと父親に会うことにする。離婚してから会っていない父親は、短い会見の間に、離婚のキッカケとなった浮気について話し始める-
おとうさん、ヤバいよ、これ…
終演後のトークショーで、矢崎さんが、息子としてはお父さんのこういう話聞かされるの、ちょっと…みたいなことを話していて、同性の親に対しては、そういう感情ってあるよねーと同意。(矢崎さん自身は、お父さん大好き少年だったので、お母さんといちゃついているのさえ、嬉しくなかったらしい。)
【収集】雨の中、やや強引に部屋に上がり込んできた男は、懸賞に当たったと言って、カーペットの掃除を始める。掃除機にたまったゴミを恭しくためこんでいくその男はいったい…[exclamation&question]
なんか、めちゃくちゃ不気味な展開で。掃除する男も不気味なんだけど、そもそもこの家の主婦(懸賞に応募した本人)はどうしたの[exclamation&question]とか、すごくドキドキしながら聞いていたのに、何も解決しないとか…[あせあせ(飛び散る汗)]
この作品も、なかなかヤバかったです。
作品の尺の関係か、矢崎さんは2本を読んだのだけど、1本目と2本目の間に、ジャケットを脱いで、それが作品のイメージに合っていて、演出(谷賢一)、うまいな、と思った。


<平田満>
【愛について語るときに我々の語ること】
二組の夫婦が、昼下がりからお酒を呑みながら、愛について語っている…それだけの小説。一応、カーヴァ―の代表作と言われている。
再婚して幸せに暮らしている夫婦。女の前夫は、DV夫で、妻に逃げられたあと、自殺している。女は、そんな前夫について、それもまた愛だったと主張するが、現夫は認めない。話は、酒が進むままにあちこちと展開するが、気が付くと、そこに戻っていたりする。
もうひとつ、印象的だったのは、50年も連れ添った夫婦が、事故に遭って九死に一生を得て、ようやく意識が戻って目が見えるようになった時に、ベッドの角度と視界の関係で、妻の顔が見えないと泣くのを、心底ばかばかしそうに語ってみせるシーンかな。
ラストシーンは、宵闇が迫ってきたことを表現するために、溶暗していくのだが、「平田さん、読めるかな…」と少々不安になった。そしたら、トークショーで、見えねーって思ってたと告白、ウケました[わーい(嬉しい顔)]
それを聞いて「言って下さいよ[exclamation]」と驚く谷さんは、ほんとに若いんだな。若いけど、愛について語ることは色々ありそうで、闇も深そうだった。


久々に見る谷さんは、(本人を見るのは「死と乙女」以来)ちょっと太ったかな[exclamation&question]
あの時は、風間杜夫さんがいて、今、平田満さんがいる…ということが、私の中では奇跡です。というわけで、ゆうひ三成と、五番槍・矢崎くんの共演もお待ちしています[ハートたち(複数ハート)]


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でるふぃ

夜野さま、こんばんは。
カーヴァー、懐かしいです。「ささやかだけれど、役にたつこと」が、
とても、好きでした。
by でるふぃ (2019-06-07 22:56) 

夜野愉美

でるふぃさま
コメントありがとうございます。
私はカーヴァ―を知らなくて、今回、初めて知ることができました。村上春樹訳で出ているようなので、読んでみようかな…と思っています。
でるふぃさまの好きな作品もぜひ読んでみようと思います。
by 夜野愉美 (2019-06-09 00:14) 

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